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サガンベジ

主要品種の栽培スケジュール

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Farmer Profile

園田 幸男
(そのだ さちお)

園田 幸男

自身の病気をきっかけに食の重要性に目覚め、4年間奈良の生産法人で有機農業の研修を行なう。地元佐賀県に戻り、2010年から地下水だけを使用した完全無農薬野菜の生産を開始。有機JAS認証を取得し「安全で高品質の有機野菜を安定供給」をモットーに27棟のビニールハウスで周年栽培を行う。その取り組みはメディアでも多数紹介され、食の大切さを後世まで伝えるべく様々な活動にも取り組んでいる。

自らの経験をもとに食の重要性を伝える伝道師

 光あふれる農園は羊が自由に草を食んで除草し、きれいに管理されたハウス内では、スタッフさんが毎日1枚1枚の葉と対話して丁寧に世話をしています。心をこめて育てた野菜を出荷するのは少々寂しい、しかし安全で美味しい食材を皆さんに届けたい、そんな思いを抱きながら日々作業に励むサガンベジさんに、生産に懸ける想いについてお話をお伺いしました。

奥田

担当:奥田

ーーもともと農業をやられる前は、どのようなお仕事をされていたのでしょうか?

 食品関係の工場で働いていました。

ーー園田さんが農業を始められた理由について教えてください。

 前職の工場の仕事が、朝早くから夜遅くまでの勤務で、自分自身、うつ病になりそうだったんです。どんどん痩せてしまって。そんなときに、クローン病(※)という大きな病気にかかったのがきっかけでした。

ーークローン病とはどのようなご病気なのでしょうか?

 潰瘍性大腸炎と一緒です。潰瘍性大腸炎は、大腸に炎症や潰瘍ができる病気なんですが、クローン病は、口から肛門までの全部に潰瘍ができるんです。安倍総理も同じ病気で、一期目の任期を途中で辞めたのもこの病気が原因です。

ーー現在は完治されたんでしょうか?

 いや、完治はしていないんですよ。クローン病は治らないんです。

ーー症状を抑える治療ですか?

 そうです。今はいろいろ新しい薬が出ていますからね。薬が合う人合わない人というのはありますが、幸運にも自分は合ったみたいです。

ーー有機農法による農業をされたのは御自身の病気が背景にあるのですね。

 そうですね。病気をして初めて日々口にする食について考えてみた際に、一般的な農作物には大量の農薬や化学肥料、除草剤が使用され、食品の大半には多種多様な食品添加物が含まれ、自然のまま、天然素材だけで出来た食品等は非常に少ないことに問題意識を持ったことが有機農業を選択した大きな理由です。

ーー就農される際にご結婚はされていたのでしょうか?

 奥さんもいましたし、ちょうどその頃に子どもが生まれたばかりでした。

ーー生まれた直後で農業やることになって、奥さんの反応はどういう感じだったんですか?

 ありがたいことに、特に何も言われなかったですね(笑)

ーー園田さんのご実家は元々兼業農家さんだったとお伺いしました。

 そうですね。なので小さい頃から田んぼの手伝いはしていましたね。

ーーご実家がお持ちになられていた田んぼを畑に変えられたということですが、圃場の水はけは大丈夫だったのでしょうか?

 水はけは、悪くはないですね。元々基盤整備がしてあるところで、全部の田んぼが長方形なんですよ。だからちゃんと排水できるようにしてあるんです。

ーー 「サガンベジ」という名前の由来について教えてください。

 佐賀の方言では、「佐賀の」という言いかたを〝佐賀ん〟と呼ばれています。そこで自分たちが作る、佐賀の野菜(ベジタブル)を〝サガンベジ〟と名付けました。ロゴマークは「葉の森」をイメージしています。

 ※口から肛門までの消化器官に炎症や潰瘍が起きる病気で、特定疾患に指定されている。若い男性に多く、発症率は年々増加傾向にある。原因は解明されていない。しかし最近の研究では、遺伝と環境の要素もあるが、免疫細胞が過剰に反応して発症すると考えられている。欧米での患者数が多いことから、食生活も関係があると言われる。慢性的な疾患のため、定期的な検診が必要。

ーー有機農法で葉物野菜を中心にハウス栽培をされているということなのですが、そうした営農方法を選ばれた理由はなぜでしょうか?

 工場をやめた後に、奈良へ農業の勉強しに行きました。研修先となった奈良の有機JAS専門の農業法人があったのですが、そこに働かせてほしいってお願いをして、佐賀に戻って就農するまでに4年間そこで有機農業について勉強しました。

ーーその研修先がハウスで周年栽培という形を取られていたのですね。

 そうですね。ハウスの他に露地栽培もやっていましたが、栽培方法だけでなく、販売方法も卸売りや飲食店向けの販売など多様な営農を実践する農園でした。

ーー現在はどれくらいの数のハウスで栽培をされているのでしょうか?

 27棟のビニールハウスで葉物野菜を中心に栽培を行なっています。

ーー露地と違って、ハウス栽培で大変な点はどのようなところでしょうか?

 まずはやはりハウスを建てるために沢山の初期費用がかかるところですね。あとは土づくりですかね。

ーーサガンベジさんが行なう土づくりの工夫について教えてください。

 植物性の有機堆肥や肥料のみを使っています。また、出来るだけ土壌中の養分が偏らないように注意しています。

ーー露地栽培と比べて養分が偏りやすいというのはなぜなのでしょうか?

 ハウス栽培は雨が土に直接降り注がないため、土壌中のphが高くなりやすいです。それに伴って窒素、リン酸、カリウム、マグネシウム、カルシウムの中の1つが高くなったりします。

ーー肥料は具体的にどういうものを使われていますか?

 堆肥は有機物や剪定クズなどですね。それに米ぬかを混ぜてぼかした(薄めた)ものです。ぼかし肥料は、うちで作ったもので、米ぬかや油カス、おからを使っています。

ーーサガンベジさんでは客観的な土壌分析も定期的に行なわれているとのことなのですが、どれくらいの頻度で分析を行なわれているのでしょうか?

 平均して3ヶ月に1回くらいでしょうか。今からは毎作、全圃場でやるようにしていますね。温度や湿度、土の質感は季節によって様々なので、客観的な土壌分析の結果と長年の経験で培った栽培経験を活かし、ベストなフィールド創りから全てのいのちが始まります。

ーー農業立ち上げられてから一番大変だった時期はいつでしょうか。

 やっぱり新規就農してからの始めの時期ですね。やはり販売先が少なかったですからね。

ーー今は営業もされているのでしょうか?

 営業もしていますが、今はありがたいことに、問い合わせを頂く方が多いですね。最初の方は営業へ結構行っていましたけど、もう行かなくて良いくらい問い合わせを頂いています。ただ、有機栽培なので需要と供給のバランスや・・・

タイミングを合わせるのが非常に難しいです。

ーー工場ではないので、完全には難しいですよね。

 完全にきっちりとは合わないのですが、たまに需給がピッタリと合ったりするとなんかこう、バチっとなるような感覚が嬉しいですね。

ーー園田さんの思う農業の魅力や面白さはどういうところだと思いますか。

 やっぱり大変ではありますが、自分で種を蒔いて一生懸命育てた作物を収穫して、それをうちでは自分達の決めた値段で販売するので、それをお客さんに買って頂いたときには本当に嬉しいというか、そういう部分ではとても面白い仕事だと思います。

ーー農業をされていて、園田さんが消費者の方に伝えたいことはありますか?

 化学物質は中長期的に身体に悪いということですね。

ーー以前ご病気されたときに、ご自身で色々勉強されたということですか。

 そうですね。勉強というか色々調べました。

ーー化学物質というと、農薬などのことでしょうか?

 農薬ももちろんそうですし、他には化学肥料や除草剤、食品添加物なども全部そうです。ただ、これだけ食品添加物などが日々の食品に使われている世の中なので、完全にそうしたものを断つことは難しいのですが、生産者として、せめて人々が日々口にする野菜などの農作物は一切の化学物質を使わずに生産したいという想いがあります。

ーーサガンベジさんが農業を行なう上で大切にされているポリシーやこだわりについて教えてください。

 まずは、農薬や除草剤、化学肥料を使わないことです。JAS法で認められた農薬も一切使用せず、完全無農薬で生産しています。そのこだわりは、野菜の香りや深い味覚で感じることができます。

 農園敷地内では、羊たちがいつも草を食べて除草をしてくれています。夏前には羊の毛を刈って、冬には羊毛を紡ぎ衣類として活用し資源の循環と、自然の環境保全に取り組んでいます。

 また、九州最大の筑紫平野に属するここ三養基郡で、飲料水としても使用されている地下水を利用し、安全・安心の品質にこだわるため、自然の土、自家製の植物性肥料と植物性の堆肥を使用しています。

 あとは作物の葉の状態が健康かどうかを常に気にしています。毎朝の検診で一枚、一枚、作物の葉の表情を見ることも私たちの重要な務めです。生き物である葉野菜は、まるで赤ん坊のように喜怒哀楽が激しく、常に付きっきりです。

ーーサガンベジさんで、今後こういう風にやっていきたいとか、こういう形にしたいなという農業の形はありますか?

 やはり農業、そしてその中でも有機農法という性質上、日々移り変わる天候の中で、時には病虫害等が原因で作物が全滅する時もあります。

 そんな現実の中でも出来る限り科学的な有機農業を行う事により多収穫、高品質な農業生産と「ものづくり」視点での生産体制を確立することで、より効率的な作業を実現し・・・

多くの消費者の方に購入してもらえるような、適性価格での農作物の提供が出来ればと考えています。

 そして安定供給を目指す為に、独自の作付け計画ソフトを使い作付けを管理しているのですが、「安定生産」「安定供給」を可能にする農業経営を目指し「安全な食べ物生産」を追求していきたいと思っています。

 あとはやはり子どもたちの食育活動などもやっていきたいなと思いますね。自分自身が食べ物の影響で大きな病気をした分、食の大切さや安全な農作物の重要性について伝えていくことが出来ればと思っています。