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清水農園

清水農園のイチオシのこだわり米

豊川、矢作川の源流が育てた名倉の一品
清水農園こだわり米

玄米表面の果皮層を薄く剥ぎ取ることで、水分の吸収が良くなり、やわらかく炊き上がります。

玄米モードのある炊飯器は、玄米モードで炊いて下さい。玄米モードのない炊飯器でもやわらかく炊き上がります。

主要品種の栽培スケジュール

1月2月 3月4月 5月6月 7月8月 9月10月 11月12月
コシヒカリ
ミルキークイーン

Farmer Profile

清水 誠一
(しみず せいいち)

清水 誠一

石川県金沢市出身。農林水産省に入省後、一貫してお米に関する業務に携わる。食品偽装事件が多発し社会問題化する中、食品偽装の摘発業務に従事。価値の高い農作物を自分でつくり、正直にお客さんに伝えたいと、2008年に同省を退職。清水農園を立ち上げ、一般の消費者でも手軽に安全なお米が食べられる農業を目指して、特別栽培米の生産や販売の他、農産物検査員として米の検査・集荷及び販売を行っている。

美味しいお米で笑顔をお届け

 本当に安心して美味しく食べられるお米を出来るだけ安く、より多くの方へ届けたいと語る清水さん。お米を中心として、食品偽装の問題に長年携わられてきたご経験をお持ちになられているからこそ、質の高いお米を正直に栽培してシンプルにお客さんのもとへ届けたい。そんな強い想いが営農に関するお話から伝わってきました。

奥田

担当:奥田

ーー農業を始めたきっかけについて教えてください。

 就農する以前は農水省で働いていて、お米に関する業務に携わっていました。元々、「職人」や「物作り」を尊敬していた私は、全国の篤農家と呼ばれる方々に数多く出会って、その熱い想いを聞くうちに少しずつ農業の現場に惹かれていきました。

 そんな中で食品偽装事件が多発するようになって、偽装の摘発業務に携わることになりました。そして食品偽装の摘発担当者として着任したとたんに・・・

5件の米偽装事件が発生します。その後も、牛肉の偽装、農産物の産地偽装など、多くの案件が発生しました。

 食品業界の厳しい過当競争、複雑な流通過程など、いろんな要因がある中で、食品偽装は当時、日常的に行われていたのです。たくさんの食品偽装の摘発を行う中で、私が思い出したのは、生産の現場で真っ黒に日焼けし、一生懸命に農産物を育てたり、牛や豚などを育てていた農家の人たちのことでした。

 正直に価値のある食べ物を作っても、お客様にそのまま届けられないという報われない生産者がいて、知らないうちに欺かれている消費者がいる。自分自身でもっとシンプルに、ただ、価値の高い農産物をお客様に届けたいと考えるようになりました。

ーーそうしたご経験と出会いが、ご自身での就農に繋がっていった訳ですね。

 そうですね。私の田んぼは、水の綺麗な土地、夜と昼の気温差が大きい品質の高い農産物ができる環境、そして私自身が一筆一筆、土をスコップで掘り起こして、肥沃な圃場を選び抜きました。美味しい農産物をつくるための条件は整っているため、あとは、私の腕次第です。

ーー前職時代にお会いされた生産者さんで、清水さんが特に印象に残っている生産者の方について教えてください。

 とあるお米農家の方なんですが、その方がとてつもなく美味しい玄米のおにぎりを僕に食べさせてくれたんですよ。その玄米は今までに食べたことがないような柔らかさと美味さがあったんです。

 「どうやって作っているんですか」と尋ねると、「発酵させた肥料を使って、わしが作ったんや」という話から始まって、その方の理論を聞かせてくださいました。この時期にこういった作業をすればこういう味になるというのを教えてくださった。その方の姿勢と農業へのこだわりにすごく強い憧れを持ちました。

ーー今もその方は農業を続けていらっしゃるのですか?

 難病を患われて引退されました。ただ、本人は「あの有名人と同じ病気や」と喜んでいるくらいポジティブな方なんです。

ーー清水さんのお父さんも農業をやられていたとのことですが、小さい頃から農家になる夢をお持ちだったのでしょうか?

 ずっと持っていましたね。もともと父親のことが大好きでしたし、小学校の卒業文集には「日本一の農家になる」と書いたくらいでしたので。田んぼに入ることも大好きだったんので。

ーー実家を継ごうというお考えはなかったのですか?

 実家を継いでも食べていけないな、というのはさすがに当時の僕も思っていたので、その考えはなかったんです。ただ、農業に対する興味はあったので農林水産省に務めることになって、そこからスタートしましたね。

 そうやって農業に関わりを持ちながら仕事をして3年目くらいに、先ほどお話した生産者の方に出会いました。本当に変わった方で集落でも周りからは疎外されているような方だったんですが、不思議と僕のことを可愛がってくれて、自分の飯を僕にくれてと、そこからの付き合いなんですよ。

ーー実際農業の現場に入ってそれまで考えていたものとのギャップはありましたか?

 もともと家を手伝っていましたから、それほどギャップはなかったですね。機械化も進んでいるし逆に思ったよりも楽だと思ったくらいですよ(笑)。

ーーそういった中でもやはり大変なことはあると思うのですが。

 そうですね。特に大変なのは肥やし(肥料)ですね。元肥(もとごえ)といって、苗を植え付ける前に田んぼに予め大量の肥料を施しておくやり方があります。元肥は、後から肥料を追加しないで済むため、生産者としては楽な方法です。

 一方で、植物も成長の過程で必要栄養素の種類や量は異なるため、質の高い作物をつくるためには、大変ですが作物に合わせてその時々で必要な養分を見極め、適切な量を逐一施してあげる必要があります。私が師と仰ぐ生産者さんの作り方に沿うと、やはり元肥はやらないってことでした。

 そうなると追肥(ついひ)の作業が必要になります。そのため7〜8月といった真夏の中、その時々で必要な養分を与えてあげる必要があります。作業は炎天下の中行うため、氷を首に巻いての作業となります・・・。

ーーかなり過酷な状況が想像出来ます・・・

 さらに大変なのは、草との戦いですね。自分の田んぼの草を刈るのに1周すると、最初に刈ったところからまた新しい草が生えてきている、という繰り返しなんです。草刈りと追肥をを並行しながらやらなきゃいけないので、もう戦いです(笑)。

 スピーディーに刈って、スピーディーに肥料を撒いてというのが理想なんですね。特に肥料は、背中に重い機械と肥料を背負って施肥を行っていくのですが、肥料の撒きが荒いと品質が一定しないので綺麗に蒔くことが大事です。

ーー真っ直ぐに蒔くのは難しそうですね、どうしても曲がってしまいそうです(笑)

 炎天下の中フラフラになりながら作業していると、細い畦なんかでツルッと滑ってバァっと転んで、転んだ時には背中に重い肥料を背負っているので起き上がれないんですよ。

ーーそういうときはどうやって起き上がられるのですか?

 嫁に電話して「起こして」とお願いしました。まさに亀のような感じで起き上がれなかったので(笑)。

ーー農薬の量を大幅に減らしたり、除草剤を使わない米づくりというのは本当に大変だと思うのですが、清水さんがそうした栽培方法にこだわられる理由はなぜでしょうか?

 ひとつは、僕自身がアレルギー持ちだったということがあります。まだ自分が赤ん坊だった頃、母がよく僕を背中に背負いながら農作業をしていて、農薬を撒く際に風向き次第で農薬を吸い込んでいた可能性があったようなんです。

ーー農薬でまず身体に影響がでるのは、作業をされる生産者さんご自身というお話をよく伺います。

 そうなんですよ。なので、同じようにアレルギーを持ったお客さんや小さなお子さんのいるご家庭も安心して食べられるような、そんなお米づくりにこだわりたいと思っています。

 もう一つの理由として、除草剤を撒いた後の田んぼの畦って見られたことはありますか?

 よく効く除草剤なんかを撒くと青々と茂っていた田んぼの畦が真っ黒になるんですよ。自然の作用を考えると本来青々と草木が茂っている真夏に、植物が枯れた状態というのが異様な光景に見えるんです。その異様さが、僕に楽をさせまいとしていますね。

ーー清水さんが作るお米の美味しさというのはどこにあるのでしょうか。

 お米の美味しさを決める要素はいくつかあります。まず一つ目に、産地の気候や環境があります。石川県白山市は、霊峰白山の麓に位置します。夜中に白山から吹き降ろす「白山おろし」は、昼夜の気温差を大きくし、甘味の強いお米を作ります。

 また、白山の雪解け水を源流とする手取川水系周辺は、酒造メーカーが集まっている地域です。清水農園ではこの清流でお米を育てています。

 さらに、この地域では、白山の森林が、長い年月をかけて腐葉土を作りました。腐葉土には、栄養分のほかミネラル、そして微生物が多く存在し、滋味に富んだ肥沃な大地の源となるため、こうした土壌環境が美味しいお米づくりを可能にしてくれています。

 もう一つの要因としては、栽培にかける手間があります。お米の美味しさを決める要素に根っこの役割の違いが有ります。稲の根っこは、2種類あり、一つ目が、田植え後に、下へ下へと伸びていく「下根」、二つ目が、6月中旬ごろから、横へ横へと伸びていく「横根」です。

 「下根」は、体を大きくするための根っこ、「横根」は、子実(お米)に栄養を送る根っこというように、役割が決まっています。なので、美味しいお米を作るには、横根から栄養を吸収させることが大切です。

 ところが、一般の栽培方法で多い、田植え前に田んぼに肥料を入れておく元肥という方法では、下へ沈んでいくので、「下根」で吸収しやすいのですが、「横根」には養分が届きにくいことになります。

 そこで、手間はかかるのですが、横根が伸びる6月頃に、田んぼの表面に肥やしを撒くことで、横根に届きやすいようにしてやります。

ーー追肥は、生産者さんにとっても面倒な作業ですし、ある程度の技術も必要なので、大規模の生産者さんをはじめ、あまりやりたがらない生産者さんも多いですよね。

 手間はかかってしまうのですが、お米が美味しくなるためのそうした手間はしっかりとかけていきたいと思っています。

ーーお客さんからの声で印象に特に残っているものはありますか?

 「今年の米は特に美味しいな」っていう実感が自分にあった年があったんです。あるお客さんの娘さんのところにうちのお米を持って行って炊いたところ、その娘さんが食べて一口目で「美味しい」って叫んでくれて。その時の言葉がすごく印象に残っています。

ーー心から飾らずに出てきた言葉ですね。

 そうなんです、思わず出てきた言葉だという実感があったから、それがダイレクトに強く響きました。あの「美味しい」という言葉が僕にとっての美味しさのブレイクスルーのポイントだったのかもしれません。

 他にも、お客さんの中には在庫がなくなったりすると「あんたのところの玄米じゃないと食べられないから、在庫ないか?」 といった問い合わせをくださる方や、「子どものご飯のおかわりの量が増えました」といった声、「噛めば噛むほど甘みが増し、幸せな気持ちになれます!」というような嬉しいお言葉を頂いています。

 あと、個人的に嬉しいのは、米どころの新潟や福島などからわざわざ僕のところへご注文を頂くことですね(笑)。

ーー清水農園では除草剤も一切蒔かれていないのですか?

 はい。除草剤については、田んぼには一切蒔いていません。

ーーそうなると本当に草との勝負になりますね。

 そうなんです。今日、所属している生産者団体で作業をしてきたのですが、スタッフ5名くらいで草取りと田植えを行いました。そこでは無農薬で酒米を作っているんですが、皆農薬を使いたくないので一生懸命草取りをしています。たまに「私らアホなことしてるね」なんてお互いを笑いながら作業しているんです。

 公務員時代も小さい面積ですが、実は土地をお借りして・・・

完全な有機栽培で畑をやっていたことがあったんです。仕事の合間に草取りとかをしていました。作物を育てていたというよりは、草を抜いてたという表現が適切でしたが・・・(笑)。

 農業の課題は徐々に技術革新で克服出来てきているんですが、今1番の課題は除草と追肥だと思っています。人工知能を実用化する研究をされている教授が、田んぼの稲と苗とそれ以外の草を読み分けるよう学習させて、稲以外の草を一本ずつ抜いていく機械の試験をされている、という話も聞きます。

ーーテクノロジーの活用は農業分野でも期待されているのですね。

 ドローンを活用して作業ができるととても楽になるので、早く実用化して欲しいです。そうすることで日本における有機農作物の市場というのはもっと広がると思うんですよ。

 日本では20年近く有機食品の市場規模が広がっていないのですが、その要因は、有機農作物に対する需要が無いというよりは、供給が追い付かないところにあると思っています。技術革新でそれを突破出来れば、マーケットはもっと広がっていきますし、オーガニックの農産物も安くなりますよね。

 有機農作物の中には驚くほど高い商品がたくさんありますが、そうした農作物の価格がもっと下がって、一般の方々に気楽に食べていただけるような価格にしたい。それが僕の目指すところですね。

 うちの価格設定に関しても普通のお米とそれほど変わらない値段で、安全な物を食べていただきたいという考え方でやっています。

 実際に販売をしていて思うのは、お客さんはいくら物が良くても価格が高すぎると買えないんですよね。例えば、子どもを育てている世帯はお金もかかる。「じゃあ何の費用を削ろうか?」って言ったときに真っ先に削られるのが食費なんですよね。それなら、普通のお米と同じくらいの値段だけど、より品質が安全なうちのお米を食べてもらいたいなと思っています。

ーー最近アグリテック(※テクノロジーを活用した先進的な農業の取り組み)が注目されていますよね。

 そうですね。実は、今年の夏に農家と周辺の企業を集めて技術革新を目指す団体が石川県の能登で立ち上がりまして、僕もそのメンバーとして参加しているんです。その団体では生産者と民間が一緒になって出来ることがないかを検討しています。

 立ち上げた方が元々大手メーカーに勤めていた方で、前職の会社にも協力を仰いで先端技術を活用した取り組みを農業の世界でも出来ないか試しているんです。

ーー清水さんが目指されてる理想の農業の姿というのは、まさしくそういった取り組みの延長にあるものなのでしょうか。

 技術革新が目的ではなく、オーガニックの商品をもっと安く、沢山作って、より多くの方に安心で美味しいものを安くで食べて頂きたいという想いがあります。

ーー消費者に伝えたいことはありますか?

 元々前職で食品偽装など、食の安全を取り締まっていた側なので、産地、流通、行政を含めて、食の業界の裏の世界を色々と知ってはいるのですが、そうしたホラーストーリーを消費者の方に伝えるというよりは、純粋に、僕自身がアレルギー持ちだったので、もっとオーガニックの安全な物を食べて欲しいという思いが強いですね。個人的には、科学的に安全かどうかなんて心配さえする必要がないものを作りたいんです。

 逆に、(消費者の方へ)聞きたいことならいっぱいあるんですよね(笑)。例えば、消費者の方が「どんなお米が食べたいのか」とか・・・

「どんなお米が喜ばれるのか」とか。toriiiさんのようなプラットフォームでお客さんから直接そうした声を頂けるのは、生産者としてはとてもありがたいことなんですよ。

ーー僕達もこの仕事をやっていて、生産者と消費者の関係が親子の関係くらい出来上がっていないと、「本当に安全だと思うもの」を作って食べてもらうのは難しいのかなと感じています。だからこそtoriiiを通じてそういった関係が作れたらと思っているので、おっしゃっていることにとても共感します。

 前職で色々な規模の現場を見てきましたが、規模の目安ってあると思うんです。この規模(人数)で生産をしている場合、これ以上は出来ないという限度がどこにでもある。それを超えてやってしまうとやっぱりどこか手を抜かざるを得なくなると思います。

 加賀で夫婦でアイガモ農法(※農薬を使用する代わりに水田に合鴨を放して雑草取りや害虫退治をさせる農法)でお米を作っている方も「10ヘクタールが限界」とおっしゃっていました。その方々も真夏に田んぼに入って手で草取りをしていて、「こんな手間かけて私らアホやね」とおっしゃっていますね(笑)。

 公務員をやっていたときに、事務能力とか折衝能力よりも上の方との繋がりを作って引きあげてもらうのが出世の早道だな、と思ったんですね。その考えに馴染めなくて公務員を辞めようと思ったというのも実はあったんですが。

 自分で役所を始めてみて思うのは会社などの組織は上に引っ張ってもらえるけど、一人の生産者として考えると人のご縁だけが自分の財産なんですよね。仕事の能力を超えて人との繋がりの中で、自分の人となりなんかを認めてもらって初めてスタート出来る。

ーー事業を立ち上げたばかりのときって相談した相手にはまだ何のメリットはないにも関わらず、「面倒を見てあげたい」「サポートしたい」とご協力いただけることが僕たちにもありました。

 僕自身、自分の事業は自己資金で立ち上げたんですが、僕が自己資金でやっているのを知らなかったとあるお米の流通関係の方が「わしが資金を出してやる」とまで言ってくれたんです。今でも生産の手助けは出来ないけど、流通の手助けは出来るから困ったことがあったら言って来いと言ってくださっています。

 その方からは酒米や普通のお米の流通の世界とか色々と勉強をさせて頂いて、世界が広がりましたね。こういった経験が出来るのも人の繋がりがあるからだと思うんです。

ーーお米作りや農業の魅力って何でしょうか?

 月並みな表現になってしまうかもしれないですが、お客さんから「美味しかった」という言葉を貰えることですかね。実は就農した当初は、自分で作ったお米を自分で食べても美味しいかどうか絶対的な自信がなかったのですが、経験を積んで、技術を学ぶ中で、ようやく稲の顔が分かるようになってきたというか、稲の適期が分かるようになってきて。

 自分で食べてみても自信を持ってお客さんへお勧めできるお米をつくれるようになりました。そうすると、昔は「安いお米をありがとう」と言われていたのが・・・

「美味しいお米をありがとう」と言ってもらえるように変わったんですよね。それがもう嬉しくて、僕のモチベーションになっていますね。

 僕らの父親の時代は、今年は(お米の収量が)10俵穫れたとか、10俵を超えたとかそんな話が中心だったようですが、今の時代は、少なくとも僕自身はそうじゃないなと思いますね。今はやっぱり「美味しかった」と言われると、ズキンとくる。

ーー将来、お子さんに農園を継いで欲しいというお考えはありますか?

 子どもには「好きにしていいよ」って言っているんです。ただ下の子は「僕は生き物が好きだから父ちゃんといつもおるんや」と言って田んぼの作業をする僕の後を付いてくるんです。

 僕も小さかった頃、親が朝5時に起きて、夜は8時、9時まで田んぼの作業をやっていて。僕も楽しくて一緒に田んぼに行っていましたから、うちの下の子と一緒ですね(笑)。

 なので、「下の子は、農業やってくれるのかな?」という期待はあるんですがこればっかりは分からないので…(笑)

ーーお子さん自身が、自分からやりたいと言って後を継いでくれるのならそんな嬉しいことはないですよね。

 そうですね。やるにしても嫌々ではなくて、植物や生き物が好きでやってくれると有難いですよね。親の冥利に尽きるというかね。なるべく僕の働いている姿も見てもらうようにしています。

ーー僕達が今こうして一緒にお仕事をさせていただいている農家さんからは、息子さんや娘さんが「農業をやりたい!」と言っていると伺うことが多いですね。結局のところ、子どもは親を見ているので辛そうだと思ったらやりたがらないんじゃないかと思います。

 「自分の幸せって何かな?」と考えたとき、それは成長なんじゃないかと思うんですよ。今は子どもの成長も楽しみなんですが、僕自身が公務員の時に味わっていなかった事業の成長の楽しみと、その実感が今はあるのでそれが幸せだなと。

 あとは僕の作った物をたくさんの方が食べて下さっていて、その輪が毎年広がっているということが楽しいですね。これが面白みなんだと思います。

ーー僕達の会社にも成長が必要です(笑)。

 成長は必要ですよね。うちの子どもが言うに妖怪ウォッチはすぐ飽きたらしいんですが、ポケモンは飽きないらしいんですよ。長男が「ポケモンは成長するやろ。でも妖怪ウォッチは誰も成長しないから」と言っていて「なるほどな」と思いました。

ーー的を得た賢い洞察ですね(笑)。

 本当に的を得てるなと思いましたね。「こんなに賢くなったんか」と感動してしまいました。僕ら人間は成長を感じたときに幸せや充実感を味わうなぁと。