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大澤農園

主要品目の栽培スケジュール

1月2月 3月4月 5月6月 7月8月 9月10月 11月12月
唐辛子
長ネギ
ポップコーン

Farmer Profile

大澤 邦之・サオリ

大澤 邦之・サオリ

ご主人は神奈川県、奥さんは福岡県の出身。石垣島で農業に従事するも、新規就農のための畑が見つからず。土地を探す為に全国を車で周る。親戚のツテで富士宮市で営農をスタート。地元の伝統野菜である白糸唐辛子と運命的な出会いを果たし、現在は白糸とうがらし専門農家として、唐辛子の栽培のみならず、唐辛子を使った商品開発を夫婦で行なっている。白糸唐辛子の会の代表も務める唐辛子のプロフェッショナル。

白糸唐辛子に惚れ込むおしどり農家

 笑顔の溢れる奥さんと侍のような男気あるご主人のおふたり。四六時中白糸唐辛子のことを考えているというくらい、唐辛子にかける想いと愛情は日本一。そんな唐辛子のプロフェッショナルであるおふたりに、白糸唐辛子の魅力や栽培、商品開発にかける想いを伺ってきました!

上村 聖季

担当:上村

ーーおふたりのご出身はどちらでしょうか?

邦之:僕(ご主人)は神奈川県で嫁は福岡なんですよ。縁があって以前は沖縄の石垣島で仕事をしていました。僕は本当は石垣島で新規就農したかったんですけども、沖縄の土地柄、他所ものは中々土地を借りるのが難しいこともあって中々就農できなかったんですよね。

ーー石垣島にはどのくらいの間住まれていたのですか?

邦之:7、8年くらい住んでいましたね。

ーー富士宮はどのように見つけられたのでしょうか?

邦之:石垣島で農業の修行は随分していたのですが・・・

結局土地が見つからなくて。でも、どうしても自作農になりたかったもので、車中泊しながら、全国を車で放浪する形で就農地を探して回りました。

 そんなときに僕の親戚のひとりが、この富士宮に知り合いがいるということで、空き家もあったので農地を貸してもらって無事就農することができました。

 4年くらい前には念願だった自分の土地を手に入れまして、昨年この建物(ご自宅)と土地もなんとか購入することができました。

ーー現在はどのような作物を作っていらっしゃるのでしょうか?

邦之:今は唐辛子の生産をメインでやっています。地元の皆さんにも少しずつ認めて頂いて、唐辛子を使った加工品の販売もようやく安定してきたという感じです。。

 それまでは、他の農家さんと同じように大根や野菜などを作っていたのですが、今は唐辛子とその唐辛子を使った加工品一本でやっています。

サオリ:私達としても農業をやる上で多品種でいろいろな種類をとりあえずやってみたんですけども、自分たちのやり方とは少し違うなという感じはしていたんですね。そんなときに、この白糸唐辛子をうちの前の畑にいるおじさんが作っていたんですね。

邦之:白糸唐辛子はこの辺りで古くからある品種なんですけれども、だからといってそれほど注目する人がいた訳でもなくて。

サオリ:スポットライトが当たらない作物だったんですよ。

邦之:そんな中で、静岡大学や静岡新聞さんに興味を持って頂いて、私たちとその2者で調査をしたところ、少なくとも100年以上この地域で作られている固定種だということで確証を得まして、そんなところから自分が白糸唐辛子と名前を命名して登録商標も取得しました。

ーー白糸唐辛子の名付け親は大澤さんご夫妻なのですね!

サオリ:名前を付けるにあたって、他所者の自分たちが地域の固定種に名前を付けるのはどうかなとも思ったのですが、この種を譲って下さったおじさんも「好きにしたらいいよ」と言ってくださったんですよね。

 今迄全然スポットの当たらなかった作物なんですけども、すごく美味しいんですよ。主人はそれでもう一目惚れをして、これはライフワークとして、俺はこの唐辛子と向き合っていきたいということで、じゃぁ他のものは作らずに、大変だけど、その唐辛子とあと何品目か自分たちの好きな作物を作ろうということにしました。

ーー唐辛子を食べられてその瞬間に生涯これだぁとなられたとのことなのですが、それはどんな衝撃だったんでしょうか!?

邦之:もう見た瞬間でしたね。

 沖縄ではマンゴーとパパイヤと島唐辛子を作っている農園で何年か働かせてもらっていたのですが、島唐辛子の栽培もずっとやっていました。その時の農園主はこんな(栽培が)大変な食べ物は二度とやりたくないとのことだったのですが、僕は結構好きだったので、任されて育てていたこともありました。

 ですので、唐辛子に馴染んではいたのですが、富士宮に来てこれが近所の畑にぽっこりなっていたのを見て、すごい衝撃を受けまして、こんなに品質の良い唐辛子が内地でなっているんだというのを見たときに、すぐに栽培している方にお話を聞かせてもらいました。

 すると、この辺で唐辛子と言ったらこれじゃないの?という感じだったので、種を譲ってもらえるようにお願いしたところ、快く譲って下さって、やっぱり育ててみたら非常に面白かったんですよね。

 もう一目惚れでしたね。自分の農業に必要なものだろうなという直感のようなものがすぐに働いたのと、基本的に僕は在来種の野菜を研究するのが大好きで、こういうものが他には少ないということを知っていたのですぐに(白糸唐辛子の)調査を始めたんですよね。

サオリ:唐辛子っていう作物は世界各国にあるじゃないですか。それだけに可能性はすごく広いと思うんですよ。私の目標としては、白糸とうがらしの世界味巡りという、いろんなとうがらしの商品を考えていきたいと思っているんですよ!

ーーいつくらいから農業をやりたいと思われるようになったのでしょうか?

邦之:農業をやりたいと思ったのは20代くらいでしたね。19歳のときに初めて農家でアルバイトをしまして、その時は長野でレタスだとかキャベツを作っているところに住み込みで働いて。

ーー唐辛子の他に作られているものはありますか?

サオリ:ポップコーンは作っています。

ーーポップコーンですか!?

サオリ:はい。ポップコーンって余計なものが入ってない・・・

本当に安全なおやつだと思うんですね。

 ポップコーンは非常にシンプルで、豆を爆ぜさせて塩こしょうをすれば完成するので。何も付けなくても素朴な美味しさがあると思うんですね。それに作ること自体が楽しい。蓋を開けるとそれこそ笑顔もはじけます!

ーー他にも唐辛子以外で作られている作物はあるのですか?

邦之:あとは長ネギですね。

サオリ:すごく好きなので。

邦之:今ではすごく評判の良いものが作れるようになりましたね。

ーー種は自家採種をされているのですか?

サオリ:基本的には種取りをやっていきたいと思っているので、自分たちで作っているものについては、ずっと種を取り続けて、固定種として作っていきたいなと思っています。

ーー種取りはすごく大変だと思うのですが、そこにこだわられる理由は何ですか?

邦之:一番僕が思うのは、楽しみっていうのはもちろんあるのですが、保険という意味もありますね。自分が良いものをたくさんの株の中から見つけて、それをちゃんと種取りすれば翌年の保険になるので。

 翌年にはその年を超えるものが、その土地にあった外部環境への適応力を持って2次的に受け継がれていくので一番自分にとって楽しい保険というか、来年これを超すものを作れるんだというところが種取りをしている大きな理由ですね。

サオリ:特にここ何年も天候が不安定なんですね。でも、だからこそ、その不安定な天候の中で育った作物から選抜をして種を取っていくと、さらに天候不順などにも負けない強い子が育ってくれるんですね。

邦之:だんだん揃いの良いものが育ってくるんですよ。最初はここまで安定したものじゃなかったんですけども、最近は非常に安定してきてしっかりとした作物が取れるようになりました。

邦之:うちの唐辛子は全て選抜育成種になっていると自負しています。

サオリ:私達はこの唐辛子、一本、一本と言っても良いくらい真正面から向き合ってやっているので、美味しい唐辛子を作っているという自信はあります。

ーー現在、圃場の面積はどれくらいでやられているのですか?

邦之:畑の面積は全部で一町2反くらいです。唐辛子についてはたくさん植えたいのですが、中々手が回らなくて。

 ふつうの唐辛子だと全体的にポンと花が咲いて、わっとみんな赤くなって、収穫は全部根元から切れば良いんですけども、白糸唐辛子の場合は、一本一本バラバラに花が咲いて、一本一本熟度が違うもので・・・

8月から11月くらいにかけて一本ずつ収穫しなければいけないんですよ。

サオリ:乾燥も40〜50日程、天日で自然乾燥させます。

 天日干しにも必ずこだわりたいので、そうなると量産というのが中々難しくて。自分たちがしっかりとお世話をしてあげられる範囲でしかできないというのが課題ではあるのですが。

ーー天日干しにこだわられている理由というのはなぜなのでしょうか?

邦之・サオリ:やっぱり風味、味が違いますね。

邦之:機械で乾燥させてしまうと保温乾燥なので、香りとかエキスとかそういったものが揮発してしまうので。

 韓国など唐辛子の消費量が多いところでは、天日と機械乾燥では商品の名前自体も違いまして、味のさわやかさだとか辛みの良さなどが全然違う仕上がりになってしまいます。

ーー天日干しで大変なことはどんなところでしょうか?

邦之:天候に影響されるところですね。

サオリ:冬場は空気も乾燥していて、天日干しにはすごく適しているのですが、春から10月くらいにかけてはまだ湿気も多くて。毎年その時期には、乾燥させている作物にカビが生えないかなど、気を張った状態で毎日観察していますね。

邦之:あとこの地域は10月頃に霧が発生するんですよね。霧に食われちゃうといろいろなところにカビが生えたりしがちなもので。ただ、それでも天日干しにはこだわりますけどね。

ーー就農されて一番苦労されたのはどのようなことでしょうか?

邦之:地元のコミュニティにとけ込んでいくのには苦労しましたね。就農して3年くらいは近所の方々からも他所者として見られてましたし、やってること自体(営農)もしっかりと形になってないから認めてもらえないという悪循環でした。

 あとは実際の労働に対する対価が低くて、生活が困難だったことですね。売値や生産出来る量も限られちゃいますし、気象条件によって生産量も全然変わってくるので、(農業という職業は)ある意味博打のような・・・

ものですよね。そこの心配は今でもありますね。

ーー消費者の方へ伝えたいことなどはありますか?

邦之:口で伝えるのがふたりとも苦手で難しいのですが、今回みたいにちょっとしたものでもつまみながら、食べた人が美味しいね!って思いながら食べてもらいたいですし、そういうこと自体が仕事だと思っているものですから。手を抜かずにやっていくことで、そこの部分がお客さんにも伝わればなと思っています。

サオリ:私は本当に美味しいモノって人を幸せにすると思うんですよね。

邦之:自分たちは商品を販売することで対価をもらっているんじゃなくて、そういう風に食べてもらって喜びを感じてもらうところに自分たちは対価をもらっているんですよ

ーー大澤農園さんにとって、お客さんとの理想の関係はどのような形でしょうか?

サオリ:顔の見える農家というのも大事だけれど、顔の見える消費者というのもすごく大事になってくると思いますね。私達もどういう人たちが買ってくれて、どういう人たちが喜んでくれているのかを知ることは、農業をやっていて確実な手応えになりますし、励みになります!

ーー両者の顔が見える関係というのはトリーのコンセプトでもあります!

サオリ:大澤さんとこのアリッサ、本当に美味しかったですよとか言われると、ありがとうございますって・・・

ホントちょっと涙がでそうになることもありますからね(笑)

ーー営農をされる上で、おふたりのこだわりはどのようなところにあるでしょうか?

邦之:白糸唐辛子というブランドを作るだけでなく、高い品質をどのように守っていくのかというところをすごく真剣に取り組んでしまして、出していくこと以上に守っていくことが大切だと思っています。

サオリ:私はうちの商品を自分の大事な子だと思っているので、商品を販売するときは娘を嫁にやるような心境ですね。

ーー将来目指されている営農の形とかはありますか?

サオリ:私は今本当に幸せなので、10年後も今のままが良いと思っています。10年後、20年後でも、今と同じように地味だけどもコツコツと誠実にやっていると思います。やっぱり、コツコツと誠実にやることが一番大切だと思うんですよ。

 そうすると、誰も傷つけないし、出来ないことは無理してやらずに、出来る事を精一杯やる。もうこれが一番幸せだと思っています。

邦之:よく同じことを聞かれるんですが、僕としては一歩、一歩今やっていることを積み重ねていくだけなのかなと。

 もちろん、自分たちの作った作物や商品をもっとお客さんに広げていきたい、商品の販売をもう少し増やしたいという目標はあるのですが、原料的にもそんなにたくさん作れるものではないので、身の丈にあった営農、生活はずっと続けていきたいですね。

ーーおふたりが知り合われたのは沖縄だったのですか?

サオリ:知り合ったのはインドですね(笑)

邦之:10代、20代の頃にヒマラヤやインドを旅していたとき向こうで知り合いまして。

ーー奥さんはどなたかとインドを旅されていたのですか?

 ひとりですね(笑)

ーー自分もインドをバックパックしていましたが、女性一人はすごいですね!

サオリ:旅行が好きだったので。インドが好きなんですよ。

ーー普段料理などは奥さんがされるのですか?

サオリ:ふたりともやりますね。夫が結構料理上手なんですよ。

ーーご主人は何でも出来るんですね。

邦之:農業は何でも出来ないと生きていけないんですよ(笑)大工もしますし、機械も触りますし。

ーー農業を通して学ばれたことなどはありますか?

邦之:農業をはじめて一番始めに学ぶことは「諦めること」なんですよね。どんなに努力してもだめなものはダメだし。ただ、次にいかなければならないなかで、とりあえず諦めて前に進むことの連続なんですよね。

サオリ:農業は1年に一回しかチャンスがなくて、その年失敗しちゃうと1年待たないとだめなんですよね。ただ、1年に1度のチャンスを真剣にやるからこそ、本気で良いものができるというね。

ーーおふたりは趣味とかは何かありますか?

邦之:以前はバイクとかが好きだったんですが、今は唐辛子に集中しているのであまり乗っていないですね。

サオリ:私も唐辛子ですかね(笑)場所柄、近くに友人などもいないので、基本的にはいつも主人とふたりで遊んでいますね。

ーーおふたりともすごく仲が良いなと思ったのですが、普段は何をされたりするのですか?

邦之:ふたりでいるときはいつも唐辛子の話をしていますよ(笑)

サオリ:それか唐辛子を食べているかね(笑)

邦之:昔静岡新聞に取り上げられたことがあるんですが、朝から晩まで四六時中唐辛子の事を考えている人として記事になっていましたね。

サオリ:かわいい、かわいい白糸唐辛子ですからね(笑)

ーー素晴らしいですね!

邦之:やっぱり美味しかったもので、(白糸とうがらしとの)この出会いは本当にラッキーなことでしたね。もし出会っていなかったら、今頃道を失っていたかも知れないですね。

サオリ:やっぱり一つの目標というのは人生の道しるべになりますよね。軸になるというか、これさえあればどうとでもなるみたいな。

邦之:人間のタイプによると思うんですけど、いろんなものをたくさん作って上手にやりきる人もいると思うんですけど、僕はそういうタイプじゃなかった。1個か2個のことにしか集中できないということがやっていてい分かったことですね。

 自分たちの仲間では何十種類とかお野菜を作って宅配で販売している人もいますけれども、あれは本当に尊敬しますね。頭の中に、大根もにんじんなど組み合わせが常に入っていて、それが毎日ですからね。

サオリ:自分たちは裕福ではないんですが、自分たちで食べるものを作っているので心は豊なんですよね。家も自分でつくって、薪も自分たちで割ったもので暖をとれるというのはすごい豊だなぁと。

ーー夫婦円満のコツみたいなものがあれば教えて頂けますか?

邦之:これは夫婦だけじゃないんですが、他人と一緒の場にいて円滑にいくためには、少しでも相手を尊敬する気持ちが重要ですね。そういう気持ちがないと譲り合いができないですしね。

サオリ:他人が家族になるっていうことはすごいことで、今では(夫が)一番私のことを理解してくれますし、かけがえの無い存在ですね。