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まるかわ製茶

まるかわ製茶のイチオシのお茶

寒暖差の恩恵が産んだ無情の甘み
冬の彩り野菜8種セット

煎茶、微粉茶、くき茶から、まるかわ製茶オリジナルの烏龍紅茶、きんかんのフレーバーティーが楽しめます。

きんかんも、まるかわ製茶のきんかんをオリジナル乾燥しております。煎茶ときんかんをブレンドしており、1杯で2度楽しめます。ホットで濃い目に出して、氷に注ぎアイスでも美味しく飲んで頂けます。

主要商品の製茶スケジュール

1月2月 3月4月 5月6月 7月8月 9月10月 11月12月
煎茶
微粉茶
くき茶
紅茶
烏龍紅茶
きんかんフレーバー煎茶
きんかんフレーバー紅茶

Farmer Profile

川口 幸男
(かわぐち ゆきお)

川口 幸男

お茶で有名な静岡県(沼津市)生まれ。20代で代々の家業であったまるかわ製茶を継ぎ、飲む人、環境、そして作る人すべてにやさしいお茶づくりを目指して、困難と言われるお茶の無農薬栽培に取り組む。6年以上の年月をかけてお茶の安定生産を達成。生産から商品開発までを手がけるお茶のスペシャリスト。1965年生まれ。

信念を貫き通すお茶の職人

 20代は料理家を目指していた川口さん。父親の死をきっかけに実家のお茶栽培を継ぐことに。”人と同じことはしたくない”という言葉の通り、長く困難な無農薬でのお茶づくりに粘り強く挑み続け、今では安心で品質の高いお茶を安定的に栽培されています。そんな川口さんにこれまでの体験、営農に対する想いを語っていただきました。

上村 聖季

担当:上村

ーー川口さんが無農薬・減農薬栽培に変えられたのはいつ頃からでしょうか?

 今から15年前の2001年からですね。それまでは、実は農薬を使わない栽培に対して否定派だったんですよ。農薬を使わずに栽培するなんて、できるはずがない。農薬をかければ、虫も出ないし、たくさん芽が出るじゃないかと当たり前のように思っていました。

ーー農薬を使わなくなったキッカケはどのようなことですか?

 農薬って散布をすると、散布している農家自身がまず一番に気持ち悪くなるんですよ。もちろん散布時にはマスクをして出来るだけ農薬を吸わないようにするのですが・・・

やっぱり完全に防ぐことはできないので。初めはそこからですね。こんなやり方を続けていて良いのかなぁって。

 そんなときに、ある知り合いの方に会って、農薬を使うか使わないかという話になったんですよ。その時にこう言われたんです。『山を見てみなさい、その林にはお茶の木があって、農薬をかけずともお茶ができてるじゃないか』と、そこで納得してしまって、試してみようかなと思ったんです。安心安全なものを口にすることは良いことですし。

ーー農薬を使わないようになって、初めは大変だったんじゃなかったですか?

 農薬を使わないようになって、1年目の頃は農薬が畑に残っているので、まだよかったんですよ。2、3年目には、お茶の木が急にボロボロになってしまって、本当に大変でした。

 3年目になって、ようやく芽が出てきたのですが、収量は微々たるものでしたね。ふつうであれば、一反あたり平均して400〜700㎏取れるお茶の葉が、そのときは10kg程しか取れませんでした。

ーーそうした状況で、周りの方などからの反対はありませんでしたか?

 農薬を使わないことに対しては、お袋からの反対がありましたね、家が潰れてしまうからやめてくれと。ちゃんとお袋の面倒は墓場まで責任持って見る、だから口を挟まないで見ててくれないかって、なんとか説得して。あとは親戚からもあいつは何をやってるんやって、陰口を叩かれていたと思います。

ーー奥さんからは何か言われなかったのですか?

 嫁さんは、僕が何かをやり始めたら、ちょっとやそっとでは言う事を聞かないということは知っていたので、半ば諦めの気持ちで(笑)、自分の好きなようにやってくれればいいと言ってくれましたね。

ーーそれだけ周りから反対されても無農薬を貫かれたのはなぜですか?

 やっぱり、お茶という日々人が飲むものを作っている立場として、お客さんに安心、安全なものを飲んで欲しいという気持ちと、一度やり始めたことを貫き通したいという気持ちが強かったですね。

 あとは、農薬のような化学の力にお茶づくりを頼り過ぎると、長期的な目線で見ると、その化学の力でお茶づくりが滅びてしまうような気が個人的にしていて。虫や病原菌なども農薬に対する耐性を備えるようになってくるので・・・

今まで効いていた農薬の効力がなくなってくると、今度はより強力なものを開発する必要があるじゃないですか。化学の力に過度に頼った栽培方法では、それが永遠に繰り返されてしまうんです。

ーー当時、川口さんの中で、無農薬の栽培をこのまま続けてもいいのかという心の葛藤はなかったんですか?

 心の葛藤はありましたね。お金もありませんでしたからね、そのときは、定期預金、保険を全て解約しました。3年目までは、お茶の収量はひどいもので、お金も貯まらず、なんとか生活するような状態でしたからね。そんな状況で6年目でようやくお茶の平均収量の7割くらい取れるようになってきたという具合でした。

ーー無農薬でもお茶が取れるようになってきたのはどのような理由なのでしょうか?

 簡単に言うと、お茶の木が農薬を使わないことにより、木本来の力を取り戻すようになってきたからですね。化学肥料や農薬を使ったお茶の葉は葉肉が薄いんですよ。一方で、農薬を使わないで育てたお茶の葉は葉肉が厚くなるんですね。

 そうすると、虫が付いたとしても、その虫が葉を食べなくなるんです。これはお茶の木が本能的に・・・

防衛反応を示しているんだと思います。

ーーつまり、農薬や化学肥料を使うことにより弱いものも生き延びてしまう環境を作っているということでしょうか?

 その通りだと思います。葉肉が薄いお茶の葉は虫に簡単に食べられてしまうのに対して葉肉が厚いお茶の葉は虫に食べられることはありませんからね。

 また、農薬を使わないことで、自然の生態系が保たれお茶の木にとっての害虫が増えるのを防いでくれます。害虫が発生しても、その害虫を食べる生物が現れるというように、自然本来の生態系がお茶畑の中で保たれるようになります。

ーー川口さんにとって、お茶づくりの魅力はなんですか。

 自分が手間をかけた分だけお茶たちが返してくれることでしょうか。もちろん、農薬を使わない分、日々のお茶の木や葉の状態の管理は大変です。しかし、その分いいものができた時の嬉しさがありますね。

ーーこれまで農業をされてきた中で、嬉しかったことはどんなことでしょうか?

 正直、無農薬、または減農薬で作ることに苦労はあります。でもやっぱりそれでお客さんが安心して自分の作ったお茶を飲んでくれている姿を見るのは嬉しいですね。

 最近、産直所のイベントでこんなことがあったんです。とあるお客さんから、「本当に無農薬のお茶ってあるんですね」と急に声を掛けられて。その方は、化学物質に対するご病気をお持ちの方で・・・

農薬などを使っている食べものについては、お医者さんから止められていたそうなんです。

 さらにその方が、「申し訳ないんですが、以前こちらで購入させて頂いたお茶を病院で検査させてもらったんです。本当に自分が飲んでも大丈夫なのかどうかを調べたくて。検査の結果、自分でも飲めるお茶と分かって、これまでいろいろ無農薬のお茶を当たってみて、ようやくおたくのお茶にたどり着いたという気持ちです」とおっしゃって下さいました。

 最後にそのお客さんから、「これからも安心なものを作ってください」と言って頂いて。その時は本当に嬉しかったですね。

ーーそうしたご病気をお持ちの方にとっては、本物の無農薬栽培の食べものが重要ですからね。

 そうした方々は、農薬など化学物質が入っていると、体が拒否してアトピーが出てしまうらしいんです。また、別のお客さんから「川口さんところのお茶のおかげで、うちの子どもがお茶を生まれて初めて飲むことができました!」というお話を聞いた時は、あー、これまで辞めずにやってきてよかったな、と心の底から思いましたね。

ーー川口さんが今後目指されている目標みたいなものはありますか?また、お茶栽培を通じて実現したいことなどがあれば教えて下さい。

 将来的にやりたいことは、自分のお店を持つことですね。雰囲気としては、和喫茶のようなものを考えています。自分が作ったお茶を自分のお店で販売する。そして嫁さん特製のシフォンケーキなどを一緒に提供して、くつろいでもらえるような空間をつくりたいですね。そこで取り扱うメニューに付いては自分で作ったものにこだわりたいと思っています。

ーーお茶づくりというお仕事で、川口さんが一番楽しいと感じる時はどんな時ですか?

 自分がお茶づくりで一番楽しいのは商品開発ですね。よく寝てる時に思いつくんですよ。こんなお茶を作ったら、美味しいんじゃないかって。他の人がやっていないことを常に意識していますね。今回はこうやってお茶を揉んでみようかなとか、他の加工方法を試してみようかなとか考えるんです。

ーー常に新しいお茶の飲み方を考えていらっしゃるんですね。

 人と同じことをやってもおもしろくないですからね。新しいことにどんどんチャレンジしていきたいですね。同じ煎茶はどこに行っても飲めるんですけど、変わったお茶や紅茶っていうのは中々ないので。

ーー普段、新しい商品はどのように開発されるのですか?

 例えば、初めて作った時に不味かったりするものでも、製法や混ぜる材料を変えてみたらどうなるのかなと考えます。そこで製法や工程を変えて試してみたり、翌日に飲むのと、明後日に飲んだりして味の違いなどを比べてみたりします。

 寝かした時間次第で実際に味が変わることもあって、それならこれは作りたてよりも寝かした方が美味しいのでは?ということで、半年寝かせてみたりと日々楽しみながら試行錯誤を繰り返していますね。

 そのため、今では冷蔵庫の中にワインにあるような、何年もののお茶というように、長く寝かせたお茶がたくさんあります。一番古いもので12年もののお茶まであります。もちろん量は少ないので、高級な煎茶として用意しているのですが、今後もこのように他の人がやらないことに挑戦していきたいですね。

 そういう挑戦から新たな改善点が生まれてくると思いますし、そうやってさらにいいお茶を作っていきたいと考えています。勉強は一生終わらないですからね。

ーー川口さんはお子さんへのお茶畑の継承を考えてらっしゃるんですか?

 うちは息子(兄)と娘(妹)が一人ずついるんですが、娘が今年高校生になったんですが、高校を卒業したら農業系の学校に行きたいと言ってきたんですよ。最初は驚きましたね。

 娘は、自分がお茶の手もみ作業をやるときや販売イベントに行く際にはいつも横にいて、手伝ってくれてたから自然と興味を持ってくれたんだと思うんですが・・・

 本人もお茶と関わるのが好きなようで、将来的にはこっちの分野を目指したいみたいなんです。

ーー娘さんからそう言われたときはとても嬉しかったんじゃないですか?

 それはもう、正直に嬉しかったですね。

ーー息子さんはどうでしょうか?

  息子が高校生のときは、家の経営もどん底だったときなので、僕の方から「お茶屋は絶対継がせないから、自分で別の道を切り開け」っていっちゃったんですよね(笑)

ーー川口さんは地元の小学生の食育の授業もお手伝いをされていると伺ったのですが。

 はい、やっています。毎年地元の小学生がうちの茶畑に食育の授業で来てくれるんですよ。学校の先生が無農薬栽培をしている農家をインターネットで探していたら、たまたま、うちを見つけたそうで。生徒さんの前では、実際に製茶の工場の説明や無農薬栽培などについて話をしています。

 その時に先生から伺った話なのですが、小学校で、芋虫から蝶々になる過程を観察するという授業があったそうなんです。スーパーで買ってきたキャベツの葉を芋虫に餌として与えたら芋虫が死んでしまったそうで。

 そこで、それはなんでだろうかという話を見学に来た際にしました。もちろん原因はいろいろと考えられますが、そのひとつに作物の栽培に使われている大量の農薬が関係している事、農薬をたくさん使う農業は、食べる人にも環境にもあまり良いものではないということを小学3年生の子供達に伝えることができました。後日、全員がお礼のお手紙を書いてくれましたね。

 子どもたちが食や農業について興味を持ってくれることはすごく大事なことだと思いますし、自分としても出来る限りそのお手伝いが出来ればうれしいですね。