有機野菜や自然栽培の産直宅配ならtoriii(トリー)

Home > カテゴリー検索 > 生産者一覧 > 生産者情報

環の花

環の花のイチオシのたまご

平飼い有精卵10個入り
平飼い有精卵10個入り

健康な鶏からは健康な卵が産まれるをモットーに、平飼いでのびのび育った鶏の卵です。餌は国産小麦をメインにカキガラや魚粉、米糠などを自家配合で発酵させて与えています。その他に雑草や有機野菜も与えています。
プリンやパウンドケーキはこの卵を贅沢に使用し、砂糖はオーガニックのきび砂糖を使うなど、その他の材料にもこだわった手作りお菓子です。

主要品目の栽培スケジュール

1月2月 3月4月 5月6月 7月8月 9月10月 11月12月
たまご
プリン
パウンドケーキ

Farmer Profile

宮永 憲治
(みやなが けんじ)

宮永 憲治

アパレル業界で15年間働いた後、有機農業界では有名な栃木県鳥山の「帰農志塾」にて2年間有機農業の研修を受ける。同塾を卒業後、茨城県常陸大宮市にて平飼いの養鶏をスタート。鶏が生き生きと育つ薄飼いと自家配合による国産の餌により、貴重な有精卵をつくっている。有精卵を使った特製プリンも人気商品。3児の頼れる父。

真実の美を探求するアーティスト農家

 時代の最先端を走るアパレル業界から農業へ転身した宮永さん。瞬間的なアパレルの世界の美しさとはまた違った、本当の意味での持続的な美しさを自らの農園で表現することを目指して営農に従事。常に自然体で形式ばらない有機農家さんに営農への想い、そして持続可能なライフスタイルについて話を聞いてみた。

高島 勇志

担当:高島

ーー農業を始めようと思ったキッカケは何ですか?

 以前僕はアパレル(服飾)の会社で15年間、洋服のデザインの仕事をしていたんですよ。いつの頃からか常に新しいものを作り続けなければならないファッション(流行)ビジネスの世界に違和感を感じるようになって。ひと時の旬を過ぎてしまえばゴミ同然となる。そしてまた新しいものを作る。そんなシステムの上で出来た自分の服に何の感動もなくなってね。

 その頃「本当に美しいもの」について考えるようになり、行き着いたのが・・・

 「農的くらし」。自然に沿った農のくらしは循環が生まれ、持続可能なんですよ。それこそが僕の求めていたものであると思ったことがきっかけですね。僕は、環の花で本当の美しさを表現したいと思っています。

ーー農業の中でも養鶏をやろうと思ったきっかけはなんだったんですか?

 農業をやると決心して研修に向かったんです。そこで偶然鶏を担当していたおじさんがいたんですがいなくなってしまって。急遽僕が引き継ぐことになったことがきっかけでしたね。それが大きな理由ですね。

ーー動き回る動物を相手にする養鶏は大変じゃないですか?

 いや、それが野菜よりかは大変ではないと感じるかな。研修の時の初めの1年は野菜をやって2年目は鶏をやったんですけど、鶏のほうが楽でしたね。でも出かけられないってことは少し大変ですね。労力的にはそこまで大変ではないです。

ーーどうして有機農家として生きることを選んだのですか?

 自分は形から入るタイプなので、有機農家の暮らしに憧れたんですよ。昔からそうした暮らしに漠然と憧れていて、本を読んでこれだって思いました。特に持続可能な暮らしっていうのに惹かれたことが大きなきっかけですね。

ーーファストファッションなどは古くなったものは捨てられていくという、持続とは遠い存在ですからね。

 そういうアパレル関係の仕事をやっていくうちに違和感を感じるようになって、このやり方では続かないと思ったんですよ。その反動もありますね。今の生き方とアパレルだと真逆だと思うんですよね。

ーー宮永さんの農場には一般の養鶏場よりも鶏舎がたくさんありますね。

 生まれた年毎に鶏舎を分けてるんですよ。通常は1年半とか2年で廃鶏っていって鶏肉にしちゃう。なぜかと言うと年を取るとだんだん卵が大きくなっていき流通に向かなくなっていくんですよね。だから大きくなりすぎてしまったその規格外の卵を使って自家製のプリンを作ろうと思いまして。

ーー規格外の卵を使ってプリンを作ろうと思われたきっかけは何かあったんでしょうか?

 妻が飼っている鶏が1年半から2年で鶏肉にされるのは・・・

 可哀想だと言って。でも歳を取った鶏の卵は大きくなって割れやすかったりするので、売れなくなってしまうんですよね。それならば年を取った鶏の卵をプリンにすれば、もう少しだけでも鶏が長生きさせることができるかなって。

ーー何かすごく良い話ですね。大きい卵、小さい卵、味はそれぞれ変わるんですか?

 卵の質や味はほとんど変わらない。ただ卵の生産効率が悪くなってしまうんですよ。若い鳥は1日1個卵を生むのですが、だんだん2日に1個、3日に1個って少なくなるけど、餌は食べるので。その辺りを考えると、経済性を取るのか鶏を取るのかを天秤にかけないといけないんですよね。鶏自体は5年も6年も生きるんですよ。

ーー卵へのこだわりはどんなところでしょうか?

 卵というよりかは、健康な鶏を育てたいなと思っています。なぜなら健康な鶏からは健康な卵が生まれるので。なのでもちろんケージには入れず、平飼いでのびのび活動させています。また、鶏の餌も発酵させて自家配合して与えています。それが結果的には美味しい卵に繋がるので。

ーー今後やってみたいことなどはありますか?

 鶏の餌になるような飼料米を自分のところで作って、鶏の餌の自給率を上げたいなと思っていますね。今は県内の小麦を買っているんだけど、それを徐々に自分のつくるお米にしたいなと思っていて。

 自分は循環型の農業を目指しているから、自分ところの作ったお米が餌になってくれれば。それで田んぼには鶏糞を入れる訳なんで循環できるなと。

 あとは、細かいことを言えばもうちょっと加工を・・・

 やっていきたいなと思っていますね。今はプリンをメインでやっていますが、このプリンの種類を増やしたりとかはしていきたいかな。

 ちょうど今妻のお父さんが飼蜂をやっていてハチミツを作っているんですよ。そのハチミツを使ったプリンをつくりたいなと思っていますね。

ーー宮永さんのプリンや卵に対する味へのこだわりはありますか?

 それは実はなくて、これは僕の考え方なんだけど、味を追求しちゃうと段々有機農法から外れちゃうような気がしてて。

 結局味って、今一般の人に美味しいと言われるものって甘くて柔らかいものだから、そうなってくると品種だったり、柔らかくするためには早く大きくさせて柔らかなるように育てるだとか、土壌に何かを入れるとか、必ずしも自然に沿った方法で作ったものが柔らかくて甘いものというと、そうじゃなかったりするんだよね。

 例えば、アブラナ科の野菜であれば、自然に沿ってつくるとちょっと辛かったりとか、ちょっと固かったりとか季節によって様々。でも栄養価はそっちの方が高かったり、味の濃さという意味ではそういう野菜の方が深みがあったりする。

 なので、あんまり味にこだわり過ぎちゃうと有機農業から外れてしまうのでそこはあまり気にしてないですね。

ーーでも以前頂いたプリンを家族で食べさせてもらいましたが、絶賛していましたよ。今日も宮永さんとこに行くならぜひ買ってきてほしいと(笑)

 もちろん味に自信はありますよ。決して美味しさがいらないと言っている訳ではなくて、有機農業をやる目的と照らし合わせたときに、その辺のバランスが大切だなと。

 卵にしてもホントに若い鶏が生む卵の方が雑味がなくて美味しいという人もいるけども、それも何となくイメージじゃないかっていう気がしていて。それでいくと、どんどん早く若いうちにニワトリを殺していった方が美味しい卵を食べられるということになっちゃうから。だったら、少しでも長生きさせて上げて、卵を生んでるうちはしっかりと飼ってあげる方が有機農業としては良いんじゃないかと自分は思っていますね。

 あとはなにを美味しいかというかにももちろんよりますよね。美食になっちゃうとやっぱり別の方向に進んじゃう気がしますね。今は本当に自然の味が美味しいっていう感覚じゃない人が多いので。その辺は難しいところですね。

ーー宮永さんにとっての農業の魅力は何でしょうか?

 農業の魅力はすごくシンプルに生きられるってところだね。やっぱり自分で作ったものが食べられて、それで生きていけるのですごいシンプル。

 ただ、そこにお金が入るので多少面倒なこともあるけど、もしお金も入らなければ本当にシンプルに生きられるよね。なので、自分の理想は程よい距離感でお金と・・・

 距離を置ける暮らしかな。そこは結構意識しているところですね。

ーー消費者の方へ伝えていきたいことはありますか?

 伝えたいということは特になくて、それよりも自分がやっていることに対して、それを見ている人が感じてくれれば良いかなと。ちょっとカッコ良く言っちゃったけど大丈夫かな(笑)

ーー全然大丈夫です(笑)

 有機農業をもっと一般の人に分かってもらいたいとか、自分の循環型農業を知ってほしいという気持ちはあまりないですね。本当に気になる人がそれぞれ自分の活動を見て何か感じてもらえれば良いかなと思いますね。

ーー宮永さんが生きていく上でのポリシーのようなものはありますか?

 幸せに生きたいなと思う。当たり前のことなんだけど、結構忘れがちで。ついこだわっちゃうんだよね。この農法でやり通したいとか。けど人間の最終的な目的は幸せに生きることであって、その他のことっていうのは全て幸せになる為の手段じゃないですか。

 それを見誤って手段の方をがんばっちゃって結果的に不幸せになるのは良くないから、そこの見極めだけは間違えないようにしたいなと思っていて・・・

ーーそうした想いは過去の経験などが関係しているのでしょうか?

 それは関係していると思う。自分は小さい頃からデザイナーになりたかったんだよね。ずっと洋服が好きだったから、洋服の専門学校を卒業して、デザインの会社のアシスタントをやってその業界でずっと15年やっていたんだけど。でも自分はデザイナー向きじゃなかったんだよね。

 今になって思っているんだけど、デザイナーって何かなと思ったら、ニーズを作り出すのがデザイナーなんだよね。世間にこういうニーズがあって、それを上手く形に表すみたいな。そのときに、自分はデザイナーじゃなくてアーティスト系の人間なんだよね。こういうことをしたいんだ、出来るんだというのが頭にあって、結局それを目指してたんですよね。

ーーそういう意味ではデザイナーとアーティストって一見似てるようで、実は180度タイプが違う職業と言えるかもしれませんね。

 会社で働くデザイナーとしては、それは会社の方向性とは相反する方向性なので非常に難しかったりするし。かといって、自分で展示会などもやって、アーティストとしても活動はしたんだけど、デザインを作って、パターンつくって縫製をやって、営業をやってそれも簡単な話ではなかったんだよね。それを15年間ずっと悩みながらやっていて。

 それで、デザインの業界から離れて気づいたことは、やっぱりデザイン向きじゃないんだろうなって。会社もやっぱり売れる服を作りたい訳で、売れないものを作る人間にお金は出してくれないし、会社としてはごくふつうのことなんだよね。

 それが頭では分かっているけど、体が受け付けなくて。それが自分はすごく苦しかったんだよね。

ーー実は僕も元々洋服のデザインをしたいと思っていた時期があったのでなんとなくよく分かります。

 もちろんデザイナーとアーティストが完全に別れているものじゃないけどね。ただ、やっぱり世界の比率があって、洋服の世界だって山本耀司だとか川久保玲とか大分アーティストよりだと思うんだよ。でもそれでやっていけてる人っていうのはごくごく一部で、山本耀司なんか俺らが若い頃はすごく全盛期だったけど今は会社も潰れちゃったし。

 結局そういう人たちって時代がぶつかってるときはピークだけど、時代はどんどん流れちゃってるのでね。デザイナーっていうのは時代の流れに沿っていかないとダメなわけであって。その為にはそれなりの才能がないとできないよね。

 そんな苦しかったときに農業という道に導かれたんですよ。

ーーそういう経緯があったんですね。ぜひ宮永さんには農業の世界で最高の美を表現して頂きたいです!